こころまち つくろう KEIHAN 京阪ホールディングス

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こころまち つくろう 活動レポート

[こころまちつくろう 活動レポート Vol.01]きれいな水辺を、次の100年へ。~旧毛馬閘門見学と淀川の河川敷清掃~

京阪本線とほぼ並行して流れる淀川。川沿いには緑の自然があふれ、休日になるとたくさんの人でにぎわいます。
そこで京阪電車は淀川や沿線の魅力を再発見し、美しい環境を守っていく取り組みとして、ボランティアの清掃活動を企画。社員とその家族の参加を募り、2011年5月14日に旧毛馬閘門(こうもん)の施設見学と淀川の河川敷清掃、自然観察会を行いました。

アクアライナーに乗り込み出発

水門は洪水から街を守る“門番”。

まず私たちは淀川の治水の歴史を学ぶために、淀川本流と大川(旧淀川)の分岐点にある毛馬水門の見学へ行きました。午前8時、天満橋駅に隣接する八軒家浜に集合し、アクアライナーに乗船。緑豊かな大川沿いの風景は、大川が市民の憩いの場であることを改めて実感させてくれます。

閘門はとても大きい

下船後、大川を洪水から守っている毛馬水門や淀川大堰、重要文化財に指定されている旧毛馬第一閘門などを見学。水位差のある淀川本流と大川間の船の通行を可能にした旧毛馬第一閘門や新淀川の掘削など一連の淀川改良工事が完了したのは、京阪電車が開通したのと同じ明治43年のこと。ここにも京阪電車と淀川の深い縁(えにし)が感じられます。

先生の説明を熱心に聞く参加者たち

清掃活動をしながら、淀川を学ぶ。

治水施設見学後、淀川に住む水生生物の調査・研究を行っている河合典彦先生と合流。先生が淀川で拾われたパンのビニール包装が19年も前に捨てられたものだったという話に、プラスチック製品のゴミが環境へ与える負荷の大きさを改めて思い知らされました。
各自ビニール袋を手に河川敷の清掃活動を始めると、ペットボトルや吸い殻など意外にも多くのゴミが落ちていることに気付かされます。風で飛んできたと思われるものもあり、「ゴミは持って帰る」という基本を再認識。1kmほど河川敷を歩くだけで数袋分のゴミが集まりました。

さまざまな生物が生息している城北ワンド

変わらぬ風景を未来の子どもたちへ。

続いて向かった城東貨物線の鉄橋上流域の城北ワンドでは、浅瀬に泳ぐコイやモツゴの稚魚をすくい網で捕獲し、水槽でじっくりと観察。ワンドが魚たちの産卵場所として貴重な場所であることを生で実感することができました。最後に先生がワンドに投網を打つと体長40センチほどのブラックバスが網に入り、参加した子どもたちは大興奮。しかし、先生はこのような外来魚の繁殖によって在来種の魚たちが住めなくなっている現実や、ワンド再生活動の苦労を説明。子どもたちはしょんぼりしていましたが、生態系や自然環境保護の意義を学んだことでしょう。

淀川の自然や歴史を実際に体感することで、改めて京阪電車と淀川の深いつながりや沿線の魅力を再認識しました。京阪電車は、一人ひとりの自覚のもと、これからも淀川の自然を大事にしていきたいと思います。

ワンドとは?

明治時代、淀川に蒸気船が通行しやすいよう水深や水流を整えるため、河岸から突き出すT字型の石積みがいくつも造られました。そのT字型の石積みに囲まれた浅瀬がワンドで、水生生物の宝庫となっていましたが、近年の河川改修で冠水が起こらなくなったことやゴミの堆積、外来生物の繁殖でワンドの環境悪化が指摘されています。