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気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への賛同表明

気候変動に関する当社グループの方針

京阪グループ各社では、2030年までにより良い世界を目指すSDGsの達成に貢献するべく「BIOSTYLE PROJECT」に取り組んでいます。指針のひとつに「GOOD for Earth(地球に良いか)」を掲げ、環境や地球に良い取り組みを打ち出してきました。なかでも地球温暖化防止策は世界的に重要性が急速に高まっており、私たちの事業継続のために温室効果ガスの削減は重要な経営課題であるという認識のもと最優先で取り組んでまいります。
また、京阪グループは「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同し、適切な情報開示を進めてまいります。

BIOSTYLE PROJECT 活動ガイドライン

TCFD提言による開示推奨項目

TCFDとは「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の略称で、気候関連の情報開示及び気候変動への金融機関の対応を検討するために設立されました。TCFD提言は、企業等に対し、気候変動関連リスク及び機会に関する、(1)ガバナンス、(2)戦略、(3)リスク管理、(4)指標と目標の項目について開示することを推奨しています。

本ページにおいては、上記の通り開示を推奨する4つのテーマに関する気候変動関連情報を開示します。

(1)ガバナンス 気候変動リスク及び機会に関する組織のガバナンス
(2)戦略 組織の事業・戦略・財務計画に対する気候関連リスク及び機会に関する実際の影響及び潜在的影響
(3)リスク管理 気候変動関連リスクを識別・評価・管理するために用いるプロセス
(4)指標と目標 気候変動関連リスク及び機会を評価・管理するのに使用する指標と目標

(1)ガバナンス

京阪グループ環境方針

京阪グループでは、「温室効果ガスの削減」、「廃棄物の削減・水資源の有効利用」を重点項目とし、グループ全体で事業における環境負荷の軽減や環境法令の遵守を推進いたします。

環境経営推進体制(2022.7.1~)

京阪グループ環境方針のもと、グループ全体で環境経営を推進していくために、取締役会の下に、京阪グループのESG推進と進捗管理をおこなう「サステナビリティ委員会」を設置いたします。同委員会は、代表取締役社長COOを委員長とし、運輸、不動産、流通、レジャー・サービス業の各統括責任者である当社取締役などを委員とします。

また、「サステナビリティ委員会」のもとに「環境経営専門委員会」を設置し、同委員会において、脱炭素(削減目標設定・進捗管理、TCFDの枠組みに沿った開示の充実検討等)、廃棄物削減、水資源有効利用などについて、グループ戦略としての目標設定と進捗管理が必要な環境課題への対応を策定・推進してまいります。

同委員会の審議内容は「サステナビリティ委員会」における審議を踏まえ、原則年2回、取締役会に上程(付議または報告)いたします。

【2022年7月以降の環境経営推進体制】*矢印は報告の流れ

(2)戦略

将来の気候変動が当社事業へもたらす影響について、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、2030年時点における外部環境の変化を予測し、分析を実施しました。

分析対象事業範囲の特定

当社グループの主要事業であり、CO2排出量割合が50%を超える運輸業(鉄道事業・バス事業)を対象として分析を行いました。

シナリオ・パラメータの設定

TCFD提言では「2℃以下シナリオ」を含む気候関連シナリオに基づく検討を行うことを推奨しており、本提言に基づき以下の通りシナリオの策定を行いました。また、各シナリオにおいて、リスク項目に関するパラメータ一を設定し、それぞれのシナリオにおけるインパクトの考察を行いました。

想定する1.5℃シナリオの世界観

全世界が2050年カーボンニュートラルを目指した規制や政策(炭素税の導入及び価格の上昇等)を強化し、気候変動への対策が進捗し、産業革命前の水準から気温上昇が1.5℃に収まるシナリオです。
エネルギーについては、化石燃料からの切り替えが進み、再エネ由来の電力需要が高まります。その影響を受けて、燃料価格は下落、電力は需要増大や再エネ投資等で価格が上昇します。電力を動力源とする鉄道事業では大きな影響となります。顧客の志向として、環境をより一層意識するようになり鉄道の需要は上がります。また、環境に負荷の少ない公共交通機関を活用する観光や貨物輸送等、新たな活用方法の拡大を想定しています。

想定する2℃シナリオの世界観

全世界が産業革命前の水準から気温上昇が2℃未満に収まることを目指して、1.5℃よりは軽い規制や政策(炭素税の導入、ディーゼル車営業規制等)が行われます。エネルギーについては、再エネ由来の電力需要はやや高まる一方で、化石燃料の需要は依然として根強いため、燃料価格、電力価格ともに上昇するため、鉄道事業、バス事業ともにエネルギーコスト上昇の影響を受けます。
顧客の志向として、環境を意識する一定の層に鉄道の利用が進み、利用者数が上昇する想定です。また、環境に負荷の少ない公共交通機関を活用する観光や貨物輸送等、新たな活用方法の拡大を想定しています。

リスク・機会の分析(1.5、2℃シナリオ)
← 左右にスクロールできます →
財務への潜在的な影響 鉄道
(1.5℃)
鉄道
(2.0℃)
バス
(1.5℃)
バス
(2.0℃)

当社の対応策

移行リスク 政策・
法規制
炭素排出コストの増加 炭素税の導入やエネルギー関連の税率引き上げにより操業コストが増加する。 省エネ効果が期待できる新造車両・EVバスを導入する。また、事業環境に応じた効率的なダイヤ編成を検討する。
環境規制(ディーゼル車規制)の導入 バス営業において、CO2排出削減の観点からディーゼル車による営業規制が入り、EV車導入のコストがかかる。 - - 補助金制度等を活用し計画的なEVバス導入を検討する。
市場 原材料コストの上昇 再エネ投資や、電力需要の増大に伴い、電力コストが上昇する。 - - 省エネ効果が期待できる新造車両・EVバスを導入する。また、事業環境に応じた効率的なダイヤ編成を検討する。
物理リスク 急性的 台風や洪水など気象災害の影響 大型台風や気象災害による輸送停止、ダイヤの乱れ、物損により利益が減少する。 これまで以上の危機管理体制やBCP体制を構築する。
機会 消費者
動向
社会的な環境意識の高まり 公共交通の環境優位性が評価され、利用者が増加する。 環境優位性の訴求強化により利用を促進する。鉄道電力への再エネ導入やEVバス導入の検討を進めることにより、よりクリーンなイメージを訴求する。
製品と
サービス
イノベーション 高効率車両導入によりメンテナンスコストが低減する。 コスト削減による収益をサービス強化に充てることで公共交通を持続的に提供する。
貨客混載や座席指定サービスなどの知見を活かした公共交通活用方法拡大により収益が増加する。 公共交通の活用方法を幅広く検討する(ex.オンデマンドバスサービス等)。
MaaS等の利便性向上により利用者が増加する。 MaaSを推進する。また、パーク&ライドや自転車シェアサービス等と連携した交通ネットワークを拡充する。

シナリオ分析

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)やIEA(国際エネルギー機関)が示すシナリオに基づき、気候変動における運輸業(鉄道事業・バス事業)へのリスクと機会を分析しました。炭素税導入による税負担の増加、再エネ投資や電力需要の増大に伴う電力コスト上昇、台風・洪水の発生頻度増加による被害の増加といったリスクを認識しています。一方、公共交通機関(特に鉄道)の環境優位性が評価され利用者が増えることが期待されることや、MaaS等による利便性向上により利用機会拡大を得ることも分かりました。認識したリスクについては、追加投資を積極的に行うことで、リスクを極小化し、現状の市場での競争力を維持するため、いずれのシナリオにおいても高いレジリエンス性を有していると考えます。

(3)リスク管理

「環境経営専門委員会」では、気候変動抑制に社会が移行する場合に想定される法規制・市場などの移行リスク、実際に気候が変動した場合に想定される災害などの物理リスクを中心に、仮説に基づいて、定性・定量(財務インパクト)の両面で京阪グループに及ぼす影響分析等を実施します。また、分析結果を踏まえ、京阪グループとしての対応策とそのロードマップを策定し管理を行います。

(4)指標と目標

京阪グループでは、2022年5月に京阪グループ気候変動対応アクションプランを新たに制定し、環境に関する目標を定め達成に向けた取り組みを促進してまいります。

京阪グループ気候変動対応アクションプラン「BIOSTYLE環境アクション2030」において、2050年度のCO2排出量実質ゼロを目指して、2030年度のCO2排出量46%削減(2013年度比)の数値目標を設定し、着実にアクションしていきます。

  • ※CO2排出量削減目標は、省エネ法定期報告の対象となる特定事業者9社(京阪ホールディングス㈱、京阪電気鉄道㈱、京阪バス㈱、京阪建物㈱、㈱京阪流通システムズ、㈱京阪百貨店、㈱京阪ザ・ストア、㈱ホテル京阪、京阪ホテルズ&リゾーツ㈱)のCO2排出量(Scope1、Scope2)を対象としています。2013年度の同9社の排出量は261,134tでした。