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こころまち つくろう 活動レポート

[こころまちつくろう 活動レポート Vol.22]京阪の安全・安心を支える人材の育成現場。〜運転士3年特別研修に込められた想い〜

京阪電車の安全・安心を支える、第一線で働く「人」。
日々お客さまと接する運転士や車掌、駅係員の育成を担当するのは、鉄道営業部 研修課です。とりわけ運転士は、電車の運行を直接担う重要な存在。京阪電車では、実際の車両を使用した訓練や異常時対応訓練など、安全・安心の実現に向けてさまざまな研修を行っていますが、6月16日・17日には、鉄道営業部 研修課において、「運転士3年特別研修」が実施されました。
京阪電車の安全・安心を支える人材の育成現場の一端をご紹介します。

長い研修と訓練を積み誕生する運転士

京阪電車では、国土交通大臣の指定を受け、鉄道営業部 研修課で運転士の養成を行っています。
運転士になるためには、数年に及ぶ車掌経験を積んだ上で、まず、適性検査、身体検査、選考試験をパスする必要があります。そのすべてに合格し、はじめて運転士養成研修に臨むことができるのです。研修課に配属された運転士のタマゴは、約7ヶ月に及ぶ学科講習・試験、技能講習を経て、技能試験を受験。試験を無事通過できた者だけに国家資格である「動力車操縦者運転免許証」が交付され、ようやく運転士としてデビューとなります。

経験3年と6年の運転士を対象に実施される特別研修

運転士としてデビューした後も、全乗務員が定期的に参加する通常の講習に加え、さらなる安全輸送の意識向上をめざして、3年と6年の運転経験を持つ運転士に特別研修を実施しています。今回の研修には京阪線、大津線から、経験3年の運転士22名が参加しました。
研修は、屋上での朝礼から一日が始まります。整列・敬礼の後、「安全の確保は、輸送の生命である。」など、鉄道業務に従事する係員が忘れてはならない心得を唱和。身だしなみも厳しくチェックされ、全員が初心に戻ったような引き締まった顔を見せていました。こういった一つひとつの積み重ねが、安全・安心を支えているのです。
その後、運転に関する規程、保安設備の取り扱いや故障の処置などを復習。グループディスカッションでは、3年間の運転経験を振り返るとともに、各人が経験したトラブルを共有。今後に向けた目標も設定し、決意を新たにしました。

ホーム異常、地震、防護無線など緊急事態をシミュレータで訓練

研修の最後には、シミュレータを使った緊急事態の訓練を実施しました。突然の地震や機器トラブルなど、いつ、いかなる場合にどんな事態が起こるかは分かりません。シミュレータは、そうした状況を本物そっくりに再現し、さまざまな緊急事態を疑似体験して訓練することができます。我々はお客さまの生命をお預かりしているのだという鉄道の社会的使命をあらためて確認しました。

必要な技術や知識はもちろんのこと、心が伴わなければならない

最後に、運転士の安全・安心への心構えはどうあるべきか。駅員や乗務員はもちろん、駅長や列車区長など現場責任者としての豊富な経験を持つ、研修課の角田(すみだ)課長に伺いました。

シミュレータ以外にも、車両の電気回路図やホーム異常通報装置など、研修課にはさまざまな機器がそろっていますね。

「運転士だから運転のことだけ分かっていればいいわけではありません。たとえば、車両が故障した場合、運転士は応急処置をしなければなりません。だから、運転士といっても車両の仕組みなどを理解した上で運転するように教育しています」

後進の運転士に一番伝えたいことはなんでしょう。

運転士は運転中、高いレベルで運転に集中する必要があります。ただ、残念ながら人間の緊張感は持続しにくい。だからそのことを十二分に理解し、常に意識を運転に集中しているか自問自答しなさいと説いています。昨日問題なかったから今日もきっと大丈夫といった、『自分は事故を起こさない』、そのおごりが一番いけない。一瞬の気のゆるみが事故の芽となります。我々研修課は、運転士に日々接することはできませんが、3年、6年という節目で特別研修を設け、『技術は心が伴ってこそ完璧になる』とあらためて伝えています」

集中して、油断せず、業務に当たることが肝心なのですね。

「我々はお客さまのかけがえのない生命をあずかって電車を運行しています。運転士に限らず、安全の確保、安定した運行をかなえるためには、社員一人ひとりが自分の持ち場で常に最善を尽くさなければなりません。安全で安心できる京阪電車を実現するのは、一人ひとりの社員です。京阪が受け継ぐ安全・安心のDNAを絶やさない。その想いを伝えることが我々の役割なのです」